ゆきこ先生インタビュー

江東区に 2018 年 4 月オープンしたバレエスタジオ Ballet Spot について、インストラクターの中村友紀子(なかむらゆきこ)氏(以下、ゆきこ先生)にお話を伺いました。

こんにちは。よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

早速ですが、まず Ballet Spot というスタジオ名の由来を教えてください。

スタジオ名については、まず呼びやすいものを大前提にしていました。 私の名前を出したりするのは、私のやりたいことに対して少し閉鎖的になっていまうと思い... ふとコンビニの mini stop の前を通ったとき、「mini stop...♪ mini stop♪ ... ん... Ballet Stop. イヤちがう Ballet Spot だ」と降りてきました。

なるほど... 降りてきたんですね。
はい。笑。降りてきました。
先ほどおっしゃっていた、先生のやりたいこととは何ですか?

バレエスタジオを実際ひらくとなった時に、いつも自分の中にある思いに気づいたんです。 それは小学生の頃、初めての発表会で、私の伯母が “ゆっこちゃん、発表会のプレゼント何がほしい?” と聞いてきたんです。 私は迷わず “シンデレラのビデオ!” と答えたのですが、幕がおりた後、好きなことをやらせてもらって、お化粧して、衣裳をきて、拍手をもらって、プレゼントまでもらえるって... これ、いいんだろうかと子供ながらに謙遜する気持ちが芽生えました。

それからも舞台を通して恵まれているなぁうれしいなぁと何度も感じていたころ、 3.11 が起きました。 家でテレビを見て、被災した方のことを考え、涙が止まらなかったのですが、私の携帯には、舞台のお話やワークショップやクラスの代行依頼など、メールが届いていました。 その光景を見て、私の前でバレエはいつも止まらず流れているなぁと実感し、これが力になると気づきました。 この仕事を通して、誰かの助けになれたらいいと思い始めたんです。 もちろん、私には家族がいます。 その家族と目の前にいる生徒のみんなが Happy になって、あふれた頃には、今助けたいと思うところに力が届くのではないかと思っています。 実際にどんな活動をしたいかは、考えてあるんです... お楽しみに...♡

レッスンの様子
では、クラスについてお伺いします。何か指導法などにもとづいて教えてらっしゃいますか?

いいえ、とくに〇〇法というものを勉強したわけではありません。 いつも今日の自分の体や目の前にいる人の体に意識がいくので、ひたすらそれに向かっていったという感じです。 整体やヨガの先生と話したり、スポーツ心理学の本を読んだり、保育士さん用の本を読んだこともありました。 勉強しなきゃというより、ただ楽しくてやっていました。 大人のクラスの生徒さんからは「ゆきこ先生の言うことはアレキサンダーテクニックと共通してる」と言われました。 初めての人はその言葉を目安にしていただければと...

先生は体に興味があるんですね。

そうなんです。 子供の頃から、バレエの先生の職業病みたいなものをもっていました。 「ピアノの先生の指は、ネイルも指輪もしていないのにピアノの上では指が輝いて見えるなぁ」とか 「走るのが速いコのふくらはぎって絶対筋肉ハッキリしてるなぁ」とか 授業中こっそり理科の教科書を見て、人の体のページとか熟読してました。笑

ちなみにゆきこ先生は老いフェチだとおききましたが?笑

あ、いや、老いフェチというか、人が、特に女の子が成長したり老いていく様子を見ているのが好きです... 老いというか、ビンテージ化していく人ってステキじゃないですか。 人生が 80 年 ~ 90 年だとしたら、老化の時間の方が長いわけで、そこは老いと共に生きるべきだと思いますね。 たとえば女優さんでいえば吉永小百合さんの丸くなってきた背中や、宮沢りえさんの笑いジワなんて鼻血もんです♥

なるほど、それはビンテージ化という言葉がピッタリですね。

そうそう、ビンテージとか、アンティークとか、クラシックですよ! やっぱりクラシックバレエが好きです。

先生はバレエの作品ではどんなものが好きですか?

それはもう、くるみとか白鳥とか... ドンキとか... ザ・バレエな作品が好きです。 悪役とプリンセスがいて、王子様のキスで魔法がとけるような、ドベタであればあるほど好きです。 他には、バランシン系のものも好きです。

スタジオ
ロゴについて聞かせてください。バレエスタジオとしてはめずらしいロゴですね。

ロゴは「わかりやすいもの、標識とかアイコンのようなもの」と考えていて、何となくペンが動いたのがこれでした。 意味はありますよ。私のバレエは 1 番ポジションとアンバーが充実していることに重点をおいています。 また、ティアラをのせたのは「みんな姫だよ」みたいな考えです。 何か足りないとか、足さなきゃ、飾らなきゃをくせにしていると、どんどん自分を傷つけます。 うまれたとき、太陽のような存在だったはず... そのままでいいと...

先生は直感型ですね。「何となくペンが動いた」とか

そうかもしれません。 感情より感覚に従っていることが多いです。 この感覚だなと思ったら、途中苦しい、きつい、という感情がわいても感覚が向かう方にいきますね。 そうすると結局、「楽しい」になるんです。 また、感覚だけの状態になるようにレッスンしています。 毎日そうでありたいと...。そうすると我が溶けていくんです。 瞑想に近いかもしれません。 レッスン中、「あ、溶けた」と思っていたら先生から「Good! Yukiko」と言われ、目が覚めたりしたこともありました。 世の中の作品の「作者不明」ってこういうことらしいです。 たとえばショパンがピアノをひいて、感覚だけで指が動き、あふれ出てきた作品をショパンは「作ったのは私ではなく、この指からダウンロードされたものだ」という意味で作者不明としたとのことです。 意図していない状態ですね。 あ、ショパンかどうかはわかりませんが...笑

先生はオードリーヘップバーンが好きだとか...

はい、大好きです。 小学4年生のときに初めて「ローマの休日」をテレビで観たのですが、美しさに圧巻でした。 「100 点満点の美人がいる」と口をあけたまま観てました。 ストーリーが入ってこないレベルでした。 衝撃です。 それから新聞にあったオードリーの顔写真を切り抜き、鏡に向かい、自分がこうなるには... と考え、目も鼻も口もひっぱったりひろげたりしました。 1 つだけ眉は可能性があったんです。 「この太くてボサボサ眉なら、形かえればなれるかも」と思い夜な夜なオードリーの眉毛を描写するように抜いたり描いたりしました。 かろうじて眉毛だけ近づいたのですが、現実は別物(笑) 自分の素材では無理だと落胆しましたが、今でも彼女の生き方やファッションにあこがれます。 スタジオのトイレには彼女の写真があります。

スタジオのトイレにはオードリーヘップバーンの写真が飾られている
ゆきこ先生は、ご自身のこと、どういう性格だと思いますか?

自分でも他人からも言われて納得するのは “まじめ” です。 “まじめだね” とよく言われます。 それとは対照的に楽観的でもあります。これも同じくらいよく言われます。

最後に、これから入会を考えている方へメッセージを。

バレエを始めるきっかけは、それぞれだと思います。 ちょっとでも興味をもった時が初めどきです。 体がかたいやわらかいも全く関係ないです。 「体がかたいんですが...」は「せんせい優しくしてね」のサインだと受け止めています。 心配事もそのまま持ってきてくださいね。 お待ちしています。

ありがとうございました。

ありがとうございました。